大建中湯-クローン病 漢方治療


クローン病ではかなりメジャーな漢方薬、ツムラ100番、大建中湯のお話。特に腹部外科手術後のイレウスの予防に効果を発揮すると言うことで臨床の場で使われ始めた歴史があります。基本的には腸の動きを良くする漢方薬です。狭窄持ちや癒着持ちのクローン病患者に主に使われます。



生姜だなこれは。

人参や山椒や乾姜で出来ているので生姜湯のような味がします。お湯に溶いて飲むと美味しいと言う人もいますが私はパス。そのまま水で飲みます。

炎症が強い時は注意

大建中湯は保険適応で病院で処方されます。もちろん私も病院でもうらわけなのですが、漢方医に言わせれば少し危険もあるとのことです。通常の狭窄や緩解期のイレウス防止にはいいのですが、炎症が強い時は傷口に塩を塗るようなものと言っていました。確かに人参や山椒や乾姜は温めますよね。炎症でボーボーのところにそれらを投入するのも如何なものか?と言うわけです。なんとなくわかります。
漢方医の中では大建中湯は炎症時に使わない処方のようです。よってお腹に熱があるな。と感じたら大建中湯は処方の候補からは除外です。
私もお腹が安定している時は大建中湯を飲みますが、調子が悪い時は逆に休薬します。なんか相反することを言っていますがそのようにしています。

抗炎症効果があると言う声も

逆に抗炎症効果があるかも?という文献もあります。
旭川医科大学 河野 透 先生の大建中湯はインフリキシマブのターゲットであるTNFαなど炎症性サイトカイン類も抑制し、炎症マーカーをみても同様に炎症を抑えることが確認された。と言う文献を見たことももあります。そこには術後の吻合部での血流低下がクローン病の再発に関係していることから、血流増加作用を有する大建中湯は再発防止に効果的ですとありました。

私はあまり

わたしは残念ながら大建中湯であまり大きな効果が見えてはいませんが、なんとなくお腹の動きは良いようなので飲んでいます。しかし下痢の時に飲むと余計に下痢が激しくなるので飲まないようにしています。腸もあまりにも狭くなると大建築中湯をもってしてもだめでしょうね。現に日々、大建中湯を飲んでいても詰まるときは詰まります。大建中湯だけでクローン病がコントロール出来てしまったら難病ではないですね。

今後の研究結果

大建中湯だけでなく、クローン病と漢方は日々、研究されています。漢方を補助的に使ってクローン病の症状を少しでも楽にすると言うアプローチも試されています。ただ悲しいことに一部の漢方医は「レミケードや免疫抑制剤、ステロイドで免疫系をおかしくしてしまったクローン病患者は漢方では治らない。またこれらの薬と漢方を併用しても意味が無い!だから漢方治療を希望するなら西洋医学をやめる覚悟で治療にあたってください。」と言うスタンスで来ます。これには長患いのクローン病患者も困った!としか言いようがありません。西洋対東洋の対立なようなもので患者を巻き込んで欲しくないものです。


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