免疫反応を抑えるたんぱく質特定-クローン病の原因究明140509


またもや炎症性腸疾患のネタ
2014年05月09日付日経産業新聞からのネタです。
なんか2日連続で炎症性腸疾患に関する記事があると日々色々と研究してくれている人がいるんだなと
希望が湧いてきますよね。

クローン病潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患ですが、とある免疫反応を抑えるたんぱく質があり
今回はそれを特定したと言うお話です。

慶応義塾大学は体にとって本来は異物であるはずの腸内細菌が体内で共生できる仕組みを突き止めた。
病原体などを排除する免疫反応が大腸の中で過剰に働かないようにするたんぱく質の働きを解明した。

このたんぱく質が出来ないように遺伝子操作したマウスは慢性大腸炎になった。
炎症性腸疾患の治療法開発に役立つという。



無菌状態にいたマウスに一気に大量の腸内細菌を定着させた時の体内の変化を調べると、Uhrf1と言うたんぱく質によって免疫細胞が増えることがわかった。

Uhrf1は遺伝子に働きかけて免疫細胞の増殖を促していた。
この免疫細胞が足りないと、腸内細菌に反応して常に過剰に免疫が働き炎症が続く。

免疫抑制(調整)剤から離脱!?

特にクローン病患者イムランロイケリンなどの免疫抑制剤で病勢をコントロールする場合があります。今回の解明でピンポイントで免疫を抑制できる新薬が開発されるかも知れません。また免疫を抑制せずとも免疫反応を抑制するたんぱく質をなんとかするような新薬とか。。どちらにせよクローン病潰瘍性大腸炎に関して様々な研究や創薬がされているのは明らかです。

もちろんこれらの解明結果からの新薬創薬はすぐには出来ないとは考えますが、色々な研究や解明の結果が複合的に出てくると、加速度的に色々なことがわかってくると言う期待がありますね。

詳しくは科学技術振興機構(JST)東京大学 医科学研究所、理化学研究所、慶應義塾大学
腸管免疫系と腸内細菌の共生関係の構築に必須の分子を発見
をご覧ください。



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