最近の新聞を読んでいると内視鏡画像からAI技術で検出させることの研究結果の報告が多い。がん研有明病院では食道がん患者を98%の精度で発見することに成功した。専門医以外では判別をしにくい1cm未満のがんも検出できる。ただ正常な組織を食道がんと検出してしまうこともあるらしい。でもがんなのにがんじゃないって検出するよりいいだろう。さらにAIに学習をさせて早期の実用化を目指しているようです。
1画像あたり0.02秒
食道がん47人とそうでない患者1118枚を使って検証したところ47人中、46人の食道がんを発見出来た。1118枚の画像を解析するのに要する時間は27秒、なんと一枚あたり0.02秒である。
大腸の腫瘍もAI検査で予測
私たちクローン病患者や潰瘍性大腸炎患者が気になる大腸がんですが、これも昭和大学や名古屋大学がAIシステムの実用化を進めています。これは腫瘍の有無を9割以上の確率で予測するシステムです。大腸の内視鏡検査で腸内の画像を撮影すると同時にA1に読み込ませて腫瘍かどうかを予測させる。これも「陰性」と判定した画像のうち93.7%が実際の病理検査でも陰性と判定された。この精度は内視鏡検査に慣れている専門医並みの精度であるとのことです。
未来は中央に
近い未来はどこかに中央のサーバーにAIシステムがあって、内視鏡検査で撮影した画像を送ればリアルタイムで判定が返って来る時代が来そうですね。もちろんAIが日々学習して行くわけですからどんどんと精度が上がって行くでしょう。血液検査の結果も医師が見て判断するのじゃなく検査機がネットに繋がっていてそのまま診断しそうですね。
潰瘍性大腸炎やクローン病の判定にも
潰瘍性大腸炎やクローン病の内視鏡の画像も専門医なら判別すてくれるけどそうでない場合は発見されないこともあるようです。それでなかなか炎症性腸疾患と診断されずに症状に悩む患者も多いのが事実です。このAIの技術が応用されれば炎症性腸疾患の専門医出なくてもある程度、早期にわかる日が来るかも知れませんね。でもクローン病や潰瘍性大腸炎が早期に発見されても治らない病気であるのは変わりませんが、20年以上も前はクローン病や潰瘍性大腸炎はメジャーな病気ではなかったので、原因不明の症状に苦しんでなかなか診断がつかずに苦しんでいた人が多かったのも事実です。